今回は、優勝候補の青山学院大の対抗馬と目されている東海大学のご紹介です。



【東海大学】

前回大会:総合5位(往路9位)
2018出雲駅伝:3位
2018全日本大学駅伝:2位

トラックの強さやハーフマラソンの持ちタイムの早さなど、タレント揃いの黄金世代である3年生を擁する若いチームは年々成長しています。
昨年はスピード型レースの出雲駅伝を制覇して箱根駅伝でも優勝候補に数えられましたが、長距離駅伝の難しさを乗り越えられず優勝を争う位置につく事は出来ませんでした。それでも、前年の10位から大きく順位を上げた5位でフィニッシュし若いチームは着実に力をつけています。
そして、その悔しさを糧にして迎えた今年の駅伝シーズン。出雲駅伝では後れを取ってしまったものの、全日本では6区までトップを走るなど着実に長距離駅伝にフィットしてきています。
意外にも全日本や箱根では区間賞のランナーをあまり出せていない東海大。本命の青学を押しのけての優勝を果たすには、まずはその区間賞を複数人出すところからでしょう。


では、その東海大学のエントリー濃厚と予想される選手からご紹介していきます。

判断基準に関しましてはこちらの記事を参照してください。
箱根駅伝・各大学のメンバー選考情報 ~概要~



東海_濃厚_1

昨年に続きロード個人で62分台をマークした湊谷。全日本では最も長い8区で区間4位の走りを見せました。箱根でも重要区間を走れるランナーに育っています。
湯澤は今年の全日本で自身の区間で青学に追い抜かれる苦い経験をしました。その悔しさをばねに、箱根でリベンジを果たしたいところです。
続いて10000m・ハーフマラソン共に強さのある鬼塚。今年の全日本でも5区2位の走り。箱根での区間賞に狙いをつけて着実に仕上げてきています。
鬼塚と同じくハーフマラソンで素晴らしい持ちタイムのある松尾。今年もロード個人で好タイムを連発。箱根はここまで結果を出せていない大会なので、起用区間と併せてその奮闘に注目が集まります。

東海_濃厚_2

3度目の山下り起用が予想される中島。今や青学の小野田に次ぐ山下りの有力候補です。6区での熱い戦いが期待されます。
館澤は全日本では2年連続の区間賞を獲得。チームの中で最も長距離駅伝へのフィットを見せている選手と言えます。箱根でも区間賞の走りが期待されます。
前回の箱根で2区を走った阪口は夏に故障がありながらも、復帰戦の上尾ハーフで62分台の見事な走りを見せました。このままうまく調整して箱根では前回以上の走りを見せたいところです。
前回の箱根ではエースと期待されながら直前で欠場となった關。全日本ではエース区間の2区で区間4位とまずまずの走り。2年ぶりの箱根ではさらに成長した走りを見せたいところです。

東海_濃厚_3
東海_濃厚_4

ここは5人を一気にご紹介。
郡司は今年の駅伝シーズンで抜擢された選手。全日本では6区2位の快走を見せ、箱根への期待は高まります。
高田も今年のロードでさらに経験を積み、箱根初出走へさらに調整を重ねます。
西川は奥多摩ハーフで62分台をマークし、全日本も1区4位の走り。初の箱根出走へアピールは充分です。
小松は黄金世代の激しいレギュラー争いもあって前回はメンバー入りが叶いませんでしたが、今年は上尾ハーフで好タイムをマーク。大きくアピールしています。
2年生世代では頭ひとつ抜けている西田。全日本では4区3位の走りを見せ、初の箱根に向けアピールは充分です。



ご覧のように、有力選手は今年のロード個人や駅伝シーズンで充分な内容を見せています。
箱根に向けての課題は、ピーク調整の出来だけかもしれません。

続いて、当落線上の選手をご紹介します。

東海_当落線_1
東海_当落線_2

前回の箱根では關に代わって1区を走った三上ですが、故障の影響もあり駅伝シーズンは出遅れる形に。復帰戦の上尾ハーフも69分台でエントリー入りは微妙なラインかもしれません。
そして、その上尾ハーフでは出雲や全日本でメンバー外だった選手の中から好タイムを出す選手が続出。そこでアピールした選手を当落線の選手としてピックアップしています。
西田以外の2年生世代や1年生の本間など、黄金世代の後を継ぐ世代も着々と育っています。


東洋と並ぶ有力な対抗馬の東海大。100%の力を出し切れば優勝できる地力はあるだけに、箱根での走りは要注目です。


東海大学は以上となります。
次は前回6位の法政大学を予定しています。