2020年に開催される箱根駅伝の予選にあたる箱根駅伝予選会が、2019年の10月26日(土)に開催されます。
当ブログでは、管理人が箱根駅伝予選会で出場権を争うと予想している19大学の予選会への展望や、関東学連選抜候補に挙がりそうな注目選手について、定期的に記事を作成していく予定です。
さしあたって今回は「箱根駅伝予選会の展望・春」と題しまして、
・昨年の秋~今年の春にかけてのロードレース記録のまとめ
・新チームの現状、課題、強みの紹介
といったポイントをご紹介していきたいと思います。

今回は、箱根駅伝11位の中央大学についてまとめていきます。



【中央大学】

 <チーム戦績>
 2019箱根駅伝:11位(予選会:8位で予選突破)
 2018全日本大学駅伝:未出場(関東予選敗退)
 2018出雲駅伝:未出場

 <この春卒業した主な選手>
 堀尾謙介  箱根駅伝2区5位 箱根予選会6位(チーム内1位)
 中山顕   箱根駅伝1区2位 箱根予選会28位(チーム内2位)
 関口康平  箱根駅伝7区15位 箱根予選会169位(チーム内9位)
 苗村隆広  箱根駅伝9区8位
 神﨑裕   箱根駅伝補欠 箱根予選会143位(チーム内8位)

 <主力・レギュラー候補選手の18年秋~19年春の主な記録>
 【舟津彰馬(4年)
 60分45秒(20.8km) 箱根駅伝(6区17位)
 62分49秒(PB) 19香川丸亀国際ハーフ

 【三須健乃介(3年)
 64分59秒(21.4km) 箱根駅伝(3区16位)
 64分48秒 19神奈川ハーフ
 65分39秒 19日本学生ハーフ

 【池田勘汰(3年)
 63分43秒(20.9km) 箱根駅伝(4区9位)
 63分36秒 19香川丸亀国際ハーフ

 【岩原智昭(3年)
 76分24秒(20.8km) 箱根駅伝(5区20位)
 66分07秒(PB) 18世田谷ハーフ

 【矢野郁人(3年)
 66分29秒(21.4km) 箱根駅伝(8区8位)
 29分19秒(10km) 19兵庫県郡市区対抗駅伝(1区)
 65分58秒 19日本学生ハーフ

 【川崎新太郎(3年)
 71分55秒(23.0km) 箱根駅伝(10区6位)
 31分28秒(10.0km) 19日本クロスカントリー
 65分43秒 19香川丸亀国際ハーフ

~~~~箱根補欠・未出走選手~~~~

 【岩佐快斗(4年)】<19箱根・補欠>
 65分12秒(PB) 19神奈川ハーフ
 65分53秒 19日本学生ハーフ

 【二井康介(4年)
 65分45秒 18箱根予選会
 65分56秒 19日本学生ハーフ

 【加井虎造(3年)<19箱根・補欠>
 2時間22分47秒(42.195km) 19勝田全国マラソン
 66分26秒
(PB) 19日本学生ハーフ

 【大森太楽(3年)
 64分44秒(PB) 19日本学生ハーフ
 49分01秒(16.09km) 18関東10マイル

 【三浦拓朗(2年)<19箱根・補欠>
 63分51秒(PB) 18箱根予選会
 65分13秒 19香川丸亀国際ハーフ

 岸俊樹(4年) 66分50秒(PB) 19日本学生ハーフ
 萩原璃来(3年) 65分34秒(PB) 18上尾ハーフ
 倉田健太(2年) 67分34秒(PB) 18イヤーエンドマラソン
 手島駿(2年) 68分03秒(PB) 19日本学生ハーフ
 中野雄介(2年) 68分16秒(PB) 18イヤーエンドマラソン
 森智哉(2年) 49分33秒(16.09km) 18関東10マイル

 <新1年生の主な即戦力候補>
 梶山林太郎
 18全国高校駅伝1区・29分36秒(10km)
 18中国IH5000m・14分06秒00

 若林陽大 
 18全国高校駅伝4区・23分37秒(8.08km)

 <19年春の主な記録(トラック)>
 【5000m】
 14分13秒12 三浦拓朗(2年) <4月>
 14分13秒88 森凪也(2年) <4月>
 14分17秒54 助川拓海(1年) <4月>
 14分19秒11 池田勘汰(3年) <5月>

 【10000m】
 29分28秒02 森凪也(2年) <3月>
 29分34秒01 川崎新太郎(3年) <3月>
 29分39秒92 池田勘汰(3年) <3月>



 <新チームのポイントごとの状況>

 【卒業した主力のカバー】
 新チームにとっての大きな課題の1つとなります。堀尾・中山のWエースや箱根9区で1桁順位となった苗村など、この春の卒業生の穴は大きいです。前回の箱根予選会も堀尾・中山の少数精鋭でリードを稼ぐ作戦とはいえあまり余裕のある内容ではなかったので、かなり危機感を持つ状況かもしれません。

 【エース~主力候補の成長具合】
 揃ってハーフの大学記録を更新した堀尾・中山レベルではないものの、新チームでもエース候補は出てきています。箱根の山下りは苦戦しつつもこの冬にハーフ62分台をマークした舟津、箱根4区で区間1桁順位と健闘をみせ、ロードシーズンにはハーフで63分台をマークした池田、といったあたりが新チームのエース候補に挙がります。
 主力候補としては、激戦区の箱根3区を経験した三須、箱根の復路で健闘を見せた矢野と川崎、この冬はやや不調ながらも箱根予選会で63分台のタイムを出し高いポテンシャルが期待される三浦、箱根メンバー外ながらこの冬にハーフ64分台をマークした大森などが挙がります。

 【選手層・チームの総合力】
 3~4年生は箱根駅伝や予選会を経験したり、そうでない場合でハーフの持ちタイムが64~65分台の選手が揃っています。その一方で、新2年生の世代は箱根予選会で活躍した三浦以外の選手がスタミナ面に課題を抱えています(詳細は後述)。そのため、現状では3~4年生の主力・レギュラー候補+三浦(2年生)という構成になり、怪我人が出た場合の控えに不安を残します。トラックシーズン・夏の合宿シーズンでどれだけ新戦力を発掘できるかが鍵を握りそうです。

 【新2年生世代の育成具合・新1年生の期待度】
 新2年生世代のスタミナ育成が難航している事は現状の大きな課題となっています。これについてはチームの首脳陣もブログなどでコメントされています。
 この冬だけで見てみると、最高記録は倉田の67分34秒(18年イヤーエンドマラソン)。68分切りはこの記録のみで、冬場の強化策としてフルマラソンを経験した選手も多いですがなかなかハーフのタイムに繋がっていません。
 そんな中、5月の仙台ハーフマラソンで手島が66分台をマークしました。これにより課題克服に少し希望が見えてきました。また、10000mでは
森(凪也)が29分台前半を出しており、ここにハーフでのスタミナを加える事が出来ると箱根予選会のメンバーの選考に加わる事が出来そうです。
 そして新1年生は5000mの速さだけでなく高校時代に10000mで29分台をマークした選手もおり、そのポテンシャルは期待できます。トラックシーズンや夏の長期合宿などで頭角を現す選手の登場に期待したいところです。