2020年に開催される箱根駅伝の予選にあたる箱根駅伝予選会が、2019年の10月26日(土)に開催されます。

ここでは「箱根駅伝予選会の展望・夏」と題しまして、
・候補選手の目標順位予測
・チームの好材料と課題
・現状での箱根駅伝予選会における位置付け
といったポイントをご紹介していきたいと思います。

今回は、箱根駅伝11位の中央大学から13位の日本体育大学までまとめていきます。



 目標順位予測の解説はこちら
 http://gakusei-ld-kansoku.blog.jp/archives/19788554.html




【中央大学】

 <候補選手の目標順位予測>
 15位以内  舟津  
 30位以内 池田  
 60位以内 矢野 三浦 
 130位以内 岩佐 三須 岩原 川崎 大森
 畝 森凪也 (萩原) 
 170位以内 二井 加井 手島 助川 (冨原) 
 (田母神) 
 200位以内 (倉田) (井上) (千守)
※( )の選手は、戦力一覧でバックアッパー候補に入っている選手。

チームを引っ張るのは冬場のタイムが優れていた舟津、池田。それに続くのが関東インカレなどで好調の矢野と復調の気配のある三浦。そのほか、2桁順位を目標とする選手も充分な人数が揃っています。加井、手島、助川は今季の好調さもあるので持ちタイムからは少し高めの目標にしています。

 <好材料と課題点>

★ 池田、矢野、川崎など3年生の世代の選手が箱根駅伝で区間1桁順位となり結果を残す。箱根に出走した三須、岩原も加え、箱根駅伝シード復帰を目指す中で中軸となる世代が育つ気配。加井や大森が長所を伸ばしてレギュラー争いに加わる勢いなのも好材料。

★ 
冬のロードシーズンにハーフで舟津が62分台、池田が63分台をマーク。堀尾、中山のWエースが去った後にチームを引っ張る存在が登場する。

★ 
春から夏にかけて森凪也が大きく成長。課題だったスタミナもハーフで64分台をマークし安心できる領域に。また、三浦も全日本大学駅伝予選で復調の気配を見せる。その他、スタミナ不足が懸念された2年生世代からも手島が66分台をマークするなど少しずつ成長の気配。 

▲ 4年生世代にやや層の薄さを感じる。エース・舟津以外で今季長い距離で結果を出せているのは、箱根で補欠だった岩佐、前回の箱根予選会を走った二井あたり。4年生は進路など難しい時期ではあるが、チームの活性化においてこの世代での競争は欲しいところ。田母神の駅伝挑戦が起爆剤となるか。

▲ エース・舟津が今季1500m以外でやや不調。5000mでのタイムが今ひとつな事や合宿への入りに少し躓いているのが気掛かり。合宿シーズン後半には復調の様子を見せ全日本インカレもまずまずの結果だったので深刻なレベルではないが、エースの走りが期待される箱根駅伝予選会への調整の時間もあまり多くはないので、その仕上がり具合は気になるところ。

▲ 箱根駅伝でのシード権争いを見据えた場合、やや物足りない陣容。要因としては、ロードシーズンが好調な選手とトラックシーズンが好調な選手がちぐはぐで、安心して要所を任せられる選手が少ない点がある。ライバルに好調なチームが多い今季、秋のシーズンでしっかり上積みをして勝負できる陣容を固めていきたい。

 <箱根駅伝予選会での位置付け>

予選突破濃厚(余裕のある突破)

前で勝負できるエースと、3年生世代を中心に一定の層の厚さがあります。また大森や森凪也の様な新戦力が出てきたのもプラス材料であり、箱根駅伝予選会はある程度余裕のある戦いを展開できる見込みです。ただし、その先のシード権争いではやや遅れを取っており前哨戦とも言える全日本大学駅伝予選にもその兆候が出ています。箱根駅伝予選会で出来るだけ上位で突破し、ライバルを牽制して本大会へ勢いをつけたいところです。



【早稲田大学】

 <候補選手の目標順位予測>
 15位以内  太田智  
 30位以内 中谷  千明 
 60位以内 新迫 真柄 伊澤 三上 吉田
 鈴木 井川   
 130位以内 大木 遠藤 渕田 太田直 向井 
 山口 小指
 170位以内 宍倉 半澤
 200位以内 (佐藤) 
※( )の選手は、戦力一覧でバックアッパー候補に入っている選手。

エース・太田智には本調子の走りで先頭集団での競争が期待され、次期エース候補である中谷、千明も第2~第3集団での勝負が期待されています。さらに大きいのは、昨秋にハーフで63分台~64分台前半をマークした選手が多い事と非常に高レベルの即戦力として期待できる新入生がいる事。
前回の駒澤大学の域までは及ばないかもしれませんが、確実にトップ争いを展開できる総合力があります。また、層の厚さを活かしてある程度は全日本大学駅伝との戦力分散も可能でしょう。

 <好材料と課題点>

★ 昨季不調に苦しんだエース・太田智がトラックシーズンで復活。5000mで13分台をマークしたほか、関東インカレ10000mで入賞、全日本大学駅伝予選でもエースの4組で力走し予選突破に大きく貢献した。その勢いを維持して駅伝シーズンでのリベンジに期待したい。

★ 1年生の頃から多くの場数を踏んでいる中谷、千明が急成長を続けている。中谷は5000m13分台、10000m28分台をマークしたほか、多くの試合を経験して攻めのレース展開を磨いています。千明は関東インカレは未出場だったが、全日本大学駅伝予選ではエースの4組で太田智と共に力走し自己ベストの走りで12位。走力と勝負強さを着実に伸ばしている。

★ 黄金世代となりつつある2年生に負けずとも劣らない充実ぶりを新入生が見せている。特に、鈴木、井川、小指の3人は全日本大学駅伝予選にも抜擢され、それぞれ快走してチームの予選突破に大きく貢献した。ロードへの適性が高かったり爆発的なスピードがあるなどそれぞれ特色を持つ3人が、駅伝シーズンでどれだけ躍動できるかにも要注目。

★ 伊澤、遠藤、三上といった箱根未出走の新4年生が、この冬から春にかけて多くの場数を踏み、駅伝シーズンでレギュラーを狙う水準まで大きく力を伸ばしています。4年生内だけでも激しいレギュラー争いが予想されるほどの戦力の充実ぶりは、箱根上位返り咲きを目指すチームにとって非常に嬉しい要素です。

▲ 昨季は故障者が多く出た事が苦戦の要因の1つだった早稲田大学。箱根駅伝後のロードシーズンにもその影響が残り、エース・太田智をはじめこの時期に大会に出場できなかった選手が結構な人数出ている。スタミナの成長具合を図り辛い選手がいくらか出てくるかもしれない。

▲ 3年生世代が層が薄い印象を受ける。アクシデントで箱根欠場となり初出走を渇望する吉田や山下りの渕田は今季も結果を出しているが、一方で穴倉はまだ今季は元気がない。また、それに続いてレギュラー争いに加わる選手が出てきていない。下の世代が黄金世代にはなりつつあるが来季は精神的にチームを引っ張る世代。この秋から冬にかけて新たなレギュラー候補の登場が待ち望まれる。

 <箱根駅伝予選会での位置付け>

予選突破濃厚(トップ候補)

昨季・今季のタイムなどを見ても大きな欠点は見られず、トップ争いを繰り広げる候補の一角として名前が挙がります。仮にトップではなくても余裕を持った予選会突破ができる範囲であれば、全日本大学駅伝と合わせてリスクを抑える選手起用や選手強化を狙った幅のある戦い方も出来るかもしれません。箱根駅伝での上位返り咲きに向け、箱根駅伝予選会をどう戦い抜くかに注目です。



【日本体育大学】

 <候補選手の目標順位予測>
 15位以内  山口  
 30位以内 中川 池田  
 60位以内 亀田 加藤 
 130位以内 廻谷 濵田 冨田 岩室 白永 
 福住 大内宏 藤本
 170位以内 森下 大内一 山下 (太田) (森田) 
 (山中) (森) (野上) (古謝) (小松直) 
 (齋藤) (名村)
 200位以内 (嶋野) (松尾) (續木) (佐藤)
※( )の選手は、戦力一覧でバックアッパー候補に入っている選手。

山口、中川、池田は昨季の駅伝シーズンでも中核として活躍し、今季も好調を維持しています。予選会においても前の集団でリードを稼ぐ重要な存在となります。自慢の層の厚さもあって150位までに入れそうな選手はかなりの人数がいます。ただ、前の集団で戦える選手となると少し心許ないところがあり、グループ走の安定感を考えるとエース・準エースのみが前で戦うという事もあるかもしれません。

 <好材料と課題点>

★ 山口、中川、池田といった中心選手が好調で、3人とも今季5000mで13分台をマークして一段とスピードを磨いている。箱根駅伝でのシード圏復帰に向け今季もチームを牽引する走りが期待される。

★ 2年生世代でも主力を狙う選手が出てきている。中でも加藤と大内宏は要注目。共にハーフの持ちタイムは64分台と充分なスタミナがあり、全日本大学駅伝予選ではハイペースだった3組を加藤は14位、大内宏は16位でまとめるなどスピードや勝負強さにも光るものがある。

★ 上の世代を中心に抜群の層の厚さを誇る。絶対的な安定感を持つ選手は限られるものの、一長一短はありつつ駅伝シーズンをしっかり戦える水準の選手を大勢擁し、その規模は箱根駅伝予選会を戦うチームの中でもトップレベル。今季の駅伝シーズンの過密日程対策ともなる。

▲ 箱根を走った選手に今季不調な選手がちらほらと見受けられる。これまで2度箱根を走った4区廻谷はその後の10000mやハーフで調子が上がらない。また、6区濵田や8区森田はその後大会や記録会に出場できていない。そのままライバルにその座を譲るのか、秋から復活を見せるのかは気になるポイント。

▲ 箱根駅伝でのシード権獲得を見据えると、シードチームに好調なチームが多い
今季は現状の総合力ではやや物足りない。要因としては、昨季のハーフが不調の選手が今季は好調な一方、昨季のハーフが好調な選手が今季は今ひとつ、といったアンバランスさが挙げられる。箱根駅伝予選会だけでなく、学内選考会にあたる11月のハーフマラソン大会で好記録を出す選手が多く出れば、一気に前進が期待できる。

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去年の監督辞任劇以降混乱が続き、ようやく今年の5月に横山監督(部長職と兼任)と小野木コーチの新体制がスタート。また大学としても箱根駅伝予選会は2015年以来で、現メンバーにとっては初めての予選会となる。新体制としてまだ不安定な段階な事もあり、ブランクからくるアクシデントには警戒したい。もちろん新しいチームだからこその挑戦や強みを作り出すことも可能なので、それをチームの力を出し切る結果に繋げたいところ。

 <箱根駅伝予選会での位置付け>

予選突破濃厚(余裕のある突破)

エース・準エースが好調で、ライバルチームをリードする選手層の厚さもありグループ走の質も期待できます。それらがしっかり噛み合えば上位での予選突破が期待できます。箱根でのシード圏復帰に向け新体制での駅伝シーズンを順調な滑り出しとするため、箱根駅伝予選会では出来るだけ上の順位を狙いたいところです。