12月10日に箱根駅伝のエントリー選手16人が発表されました。
ここでは各大学ごとに
・16人のメンバーと選手ごとの簡単な今季の内容
・10区間を4つの区分に分けて、各区分ごとの主な候補選手や傾向など

をご紹介していきます。

今回は前回箱根駅伝5位の帝京大学です。



【帝京大学】

 19箱根駅伝:5位
 出雲駅伝:7位
 全日本大学駅伝:8位

 主な選手一覧はこちら。
 
http://gakusei-ld-kansoku.blog.jp/archives/20571394.html



 <箱根駅伝・エントリー選手>
※出走した大会の記号説明
<出雲>:出雲駅伝 <全日>:全日本大学駅伝
<19箱根>:2019年箱根駅伝(前回大会)
※※タイムは原則2019年の主な記録。トラックに関しては10000mの内容が奮わない場合5000mを採用する場合があります
ハーフ(★はハーフ以外の距離)/10000m(★は5000m)

 小森稜太(4年) <全日><出雲><19箱根>
63分17秒/29分18秒08
 岩佐壱誠(4年) <全日><19箱根>
62分39秒28分46秒39
 平田幸四郎(4年) <全日><出雲>
63分47秒28分52秒31
 田村丈哉(4年) <全日>
65分25秒28分48秒91
 島貫温太(4年) <19箱根>
63分06秒/★13分53秒52
 吉野貴大(4年)
63分11秒29分32秒35
 小野寺悠(3年) <全日><出雲><19箱根>
62分03秒29分16秒20
 星岳(3年) <全日><19箱根>
63分09秒28分35秒03
 鳥飼悠生(3年) <19箱根>
63分10秒/29分13秒50
 谷村龍生(3年) <出雲>
63分36秒/29分47秒12
 増田空(3年)
62分56秒29分38秒38
 日野原智也(3年)
63分04秒/ ― 
 遠藤大地(2年) <出雲><19箱根>
★62分32秒(21.3km)/29分26秒50
 中村風馬(2年) <全日><出雲>
63分19秒/29分13秒58
 橋本尚斗(2年) <全日>
 ― 28分52秒73
 新井大貴(1年)
63分30秒14分14秒16

――― 主なエントリー漏れ ―――

田村岳士(4年)
63分53秒29分15秒19
岡智洋(4年)
64分15秒29分54秒88
山根昂希(3年)
64分13秒/29分47秒74
寺嶌渓一(2年)
63分35秒/★14分13秒43
細谷翔馬(2年)
63分30秒29分53秒45



 <起用区間の関連情報>

 <補足説明>
【経験者】:過去に該当区間を走ったエントリー選手 
【志願者】:箱根駅伝ガイド(陸上競技マガジン増刊)の選手アンケートの回答
【他の候補】:箱根駅伝ガイドの区間予想や、駅伝ブログやSNSで目にした区間予想など(一部管理人の予想が入る場合もあります)
【総合力型選手】:ハーフ、10000m共にチーム上位となる選手。2区の候補に挙がります。
【スピード型選手】:トラックの結果(特に10000m)が優秀な選手。1~4区、6区の候補に挙がります。
【スタミナ型選手】:ハーフの結果に優れた選手。9区・10区の候補に挙がります。
若手・新戦力】:若手の選手や今季伸びてきた選手など、箱根初出走となる選手。7区・8区候補に挙がります。
 ※選手が重複する場合は、省略しています

――― 花の2区 ――
【志願者】岩佐(4年)
【総合力型選手】小野寺(3年)、星(3年)、鳥飼(3年)

 主将・岩佐が有力。総合力のある候補も多い
 頭ひとつ抜けた絶対的エースがいない中で、2区は過去3度箱根を経験している主将・岩佐が有力候補に挙がります。往路は2年時に1区16位といいイメージは作れていませんが、ハーフ62分台・10000m28分台と2区を戦い抜くには充分な力をつけています。
今回の岩佐とほぼ同等の持ちタイムと経験で前回2区を走った畔上は区間14位と2区の壁の高さは感じさせる結果ですが、岩佐自身は68分19秒の大学記録を意識するなど自信を覗かせます。


―― 往路主要区間(1区、3区、4区) ―――
 <1区>
【経験者】岩佐(4年)
志願者】島貫(4年)、橋本(2年)
【他の候補】(3年)
 <3区>
【経験者】遠藤(2年)
志願者谷村(3年)
 <4区>
【他の候補】小野寺(3年)
 <1・3・4区共通>
【スピード型選手】平田(4年)、田村丈(4年)、中村(2年)

 今季のスピードの伸び具合も良好。往路を託せる選手が多数。
 今季も秋に28分台ランナーが何人も誕生するなどスピード面での成長を見せています。特に1区候補にはそんな28分台ランナーの星(3年)や橋本(2年)などが候補に挙がり、負傷で今季ここまで駅伝を走っていない島貫(4年)も状態が良ければ1区への出場に意欲を燃やしています。
 3区は遠藤(2年)の状態次第。前回は鮮烈なデビューを飾ったものの今季は駅伝でインパクトを残せていません。11月中旬の海外遠征で結果を残せた勢いを箱根に持っていければ3区続投となるでしょう。
 4区には小野寺(3年)が候補に。山の候補でもありますが、今季は出雲で区間賞、上尾ハーフで大学記録を更新するなど主要区間に起用したい選手に成長しています。

―― 山区間(5区、6区) ―――
 <5区>
【経験者】小野寺(3年)、平田(4年)
【志願者】新井(1年)
 <6区>
【経験者】島貫(4年)
【スピード型選手】田村丈(4年)、橋本(2年)

 5区は経験者2人が成長。6区はエース・島貫の回復次第か
 5区は2人の経験者が共に今季好調。平田(4年)は5区でのタイムが小野寺(3年)をリードしており、状態に差がなければ平田の方が起用される確率が高いかもしれません。
 6区は前回快走を見せた島貫ですが、怪我からの回復状態での判断だけでなく状態が良ければ1区起用の可能性もあるため6区を走るかは不透明です。エントリー選手に6区志望選手はいませんが、田村丈(4年)、橋本(2年)などのスピード型選手が起用される可能性はありそうです。
 大きなアドバンテージがある区間ではないですが、失敗しない堅実な走りで繋いでいきたい区間です。


―― 復路主要区間(7区~10区) ――
 <7・8区>
【経験者】岩佐(4年)、田村丈(4年)、鳥飼(3年)
【志願者小野寺(3年)、増田(3年)、中村(2年)
若手・新戦力
 <9・10区>
【経験者】小森(4年)、平田(4年)、星(3年)、島貫(4年)
【志願者】吉野(4年)
【スタミナ型選手】日野原(3年)

 経験者・志願者がより取り見取り。4強喰いを狙った攻めの走りを見せたい
 復路の平地区間は充実した陣容。田村丈(4年)、鳥飼(3年)、小森(3年)といった経験者や、吉野(4年)増田(3年)、中村(2年)などのスタミナ自慢の新戦力も揃います。また、エース格に成長した小野寺は8区を志望しており、ジョーカ―として投入される可能性もあります。
 そんな選手達がさらに上を目指すために求められるのが「攻めの走り」です。東海、青山学院、東洋、駒澤の4強の一角を崩すには7~10区が区間1桁(うち9区は区間3位、10区は区間賞)だった前回以上の内容が必要になります。レース展開の影響はありますが全員が区間5位以内を狙えると4強が見えてくるでしょう。





 <予想目標>

 【 3~5位 

 高水準のスタミナと経験値を元に、4強喰いに挑む
 スピード・スタミナのチーム力は優勝候補と肩を並べる水準にあります。ただ、それを駅伝で発揮するノウハウに差があるのか今季の出雲・全日本ではあまり上位争いには絡めませんでした。それでも3代駅伝の中では最もスタミナを活かして結果を出している箱根駅伝ならば、4強の一角を崩すことも現実的な目標にできるでしょう。
 経験者を軸に往路で失敗無く着実に繋ぎながら復路で攻めの走りを見せて4強喰いに挑みます。仮に4強には届かなかったとしても、同じ様な立ち位置で挑む國學院大や東京国際大といったライバルとの戦いはしっかり制したいところです。

 ※こちらは、管理人がチームの出走選手のうち6~7割の選手が力を発揮できた場合を目安とした予想目標です。選手のほとんどが高パフォーマンスを見せたりブレイクする選手が出た場合は、予想目標より上に行く可能性は充分にあります。



「箱根駅伝エントリー、区間起用の傾向」シリーズ

東海  青山学院  東洋  駒澤  帝京  法政

國學院
  
順天堂  拓殖  中央学院  東京国際  神奈川

日本体育  明治  創価  筑波  日本  国士舘

早稲田  中央  関東学生連合