12月10日に箱根駅伝のエントリー選手16人が発表されました。
ここでは各大学ごとに
・16人のメンバーと選手ごとの簡単な今季の内容
・10区間を4つの区分に分けて、各区分ごとの主な候補選手や傾向など

をご紹介していきます。

今回は箱根駅伝予選会4位の明治大学です。



【明治大学】

 19箱根駅伝:17位
 箱根駅伝予選会:4位
 全日本大学駅伝:15位

 主な選手一覧はこちら。
 
http://gakusei-ld-kansoku.blog.jp/archives/19458022.html



 <箱根駅伝・エントリー選手>

※出走した大会の記号説明
<全日>:全日本大学駅伝 <箱根予>:箱根駅伝予選会
<全日予>:全日本大学駅伝予選
<19箱根>:2019年箱根駅伝(前回大会)
※※タイムは原則2019年の主な記録。トラックに関しては10000mの内容が奮わない場合5000mを採用する場合があります
ハーフ(★はハーフ以外の距離)/10000m(★は5000m)

 河村一輝(4年) <全日><箱根予>
64分43秒/29分09秒90
 阿部弘輝(4年) <全日予><19箱根>
62分07秒(21.4km)/29分05秒43
 三輪軌道(4年) <全日><19箱根>
65分17秒/30分33秒82
 小袖英人(3年) <全日><箱根予><全日予><19箱根>
63分48秒/28分34秒33
 前田舜平(3年) <全日><箱根予><全日予><19箱根>
65分08秒/29分07秒47
 村上純大(3年) <全日><箱根予><全日予><19箱根>
★71分03秒(23.1km)/29分19秒34
 長倉奨美(3年) <箱根予>
66分01秒/29分12秒11
 酒井耀史(3年) <全日予><19箱根>
64分16秒/29分42秒45
 坂井大我(3年)
64分41秒/29分33秒40
 手嶋杏丞(2年) <全日><箱根予>
63分28秒/28分40秒72
 鈴木聖人(2年) <全日><箱根予><全日予><19箱根>
★63分11秒(21.3km)/28分48秒12
 金橋佳佑(2年) <箱根予>
65分24秒/29分13秒20
 櫛田佳希(1年) <箱根予><全日予>
64分41秒/29分40秒17
 小澤大輝(1年) <箱根予>
64分55秒/29分10秒82
 加藤大誠(1年) <全日予>
63分29秒/29分49秒48
 杉本龍陽(1年)
65分18秒/29分46秒45

――― 主なエントリー漏れ ―――

 岸哲也(4年) <全日予>
65分12秒/30分07秒72
 中島大就(4年) 
<19箱根>
★70分26秒(23.1km)/★14分33秒87
 大保海士(3年) <箱根予>
69分47秒/30分10秒79

 富田峻平(1年) <全日>
66分22秒/29分51秒19
 三上晋弥(1年)
64分38秒/29分33秒81




 <起用区間の関連情報>

 <補足説明>
【経験者】:過去に該当区間を走ったエントリー選手 
【志願者】:箱根駅伝ガイド(陸上競技マガジン増刊)の選手アンケートの回答
【他の候補】:箱根駅伝ガイドの区間予想や、駅伝ブログやSNSで目にした区間予想など(一部管理人の予想が入る場合もあります)
【総合力型選手】:ハーフ、10000m共にチーム上位となる選手。2区の候補に挙がります。
【スピード型選手】:トラックの結果(特に10000m)が優秀な選手。1~4区、6区の候補に挙がります。
【スタミナ型選手】:ハーフの結果に優れた選手。9区・10区の候補に挙がります。
若手・新戦力】:若手の選手や今季伸びてきた選手など、箱根初出走となる選手。7区・8区候補に挙がります。
 ※選手が重複する場合は、省略しています

―――
 花の2区 ――
【志願者】櫛田(1年)
【他の候補】鈴木(2年)
【総合力型選手】
阿部(4年)、小袖(3年)、手嶋(2年)

 成長著しい有望株が候補に。次期エースの自信をつける走りを
 エース・阿部(4年)が故障からの回復状態の関係で2区起用が難しいと予想される中、昨季からハイペースな成長を続け2年生ながらチームを引っ張る走りを見せている鈴木(2年)が有力候補に挙がっています。前回の箱根ではデビュー戦ながら1区起用で堅実な仕事を果たすと、今季も主要大会のほぼ全てで起用されいずれもチームに貢献する走りを見せています。
 もちろん鈴木以外にも、鈴木と共に今季チームを引っ張っている小袖(3年)や箱根駅伝予選会でブレイクした手嶋(2年)も2区を任せるだけの力を持っています。鈴木は5区の適性もあるようなので、奇襲的なオーダーも考えられます。
 ここ数年の2区はいずれも区間下位と粘りを見せる事が出来ていません。中心選手の起用が見込まれる今回は、2区でもしっかりと勢いを維持していきたいところです。

―― 往路主要区間(1区、3区、4区) ―――
 <1区>
【経験者】鈴木(2年)
【志願者】河村(4年)、阿部(4年)
【他の候補】小袖(3年)
 <3区>
【経験者】阿部(4年)、三輪(4年)
【志願者】小袖(3年)
 <4区>
【経験者】阿部(4年)、三輪(4年)
【志願者】
手嶋(2年)、加藤(1年)
 <1・3・4区共通>
【スピード型選手】
前田(3年)、小澤(1年)

 自慢のスピードランナーを存分に活かしたい。エース・阿部をここで起用できるかも鍵
 2区候補で名前の上がった小袖(3年)、鈴木(2年)、手嶋(2年)をはじめ、今季の大会でチームに貢献する走りをしている選手の多くは10000m28分台~29分台1桁秒をマークしており、スピードに定評のある明治大らしい候補が揃っています。その中でも、小袖と手嶋はこのエリアでの起用の確率が高いと見込まれます。また中距離では全国レベルの実力者であり今季は長距離でも活躍を見せる河村(4年)も1区の候補に挙がっています。
 そして気になるのはエース・阿部(4年)の起用区間。前回走った3区やスターターの1区など、何%の状態まで回復したかによって起用区間を決めるとされています。回復状態によってはその区間の台風の目となる可能性もあるため、他チームにとっては油断ならない存在でしょう。
 前半に主力を投入する以上、山の区間にはシード圏内の位置で繋いでいきたいところです。主力が要所で力を発揮できるかは大きな勝負ポイントとなるでしょう。

―― 山区間(5区、6区) ―――
 <5区>
【経験者】酒井(3年)
【他の候補】鈴木(2年)
 <6区>
【経験者】前田(3年)
【スピード型選手】河村(4年)、杉本(1年)

 シード権に向け伸ばしていきたい区間。5区にはエース級投入も?
 5区は前回走った酒井(3年)が箱根駅伝予選会で出場しなかったため心配されましたが、その後状態を上げて箱根駅伝エントリー入りを果たしたので5区の準備が出来ていると予想されます。また、エース級の持ちタイムで5区適性があると言われる鈴木(2年)のジョーカー的起用があるかどうかも気になります。
 6区は前回好走した前田(3年)の続投が最も可能性が高そうです。スピード面は昨年を維持している状態ですが、経験が増した分さらに好記録を期待できます。
 5区・6区いずれも近年は上昇傾向にありますが、シード権を狙ううえではもう一歩高いレベルの走りが求められます。今年の山の挑戦者の奮闘にも注目です。

―― 復路主要区間(7区~10区) ――
 <7・8区>
【経験者】小袖(3年)
【志願者】金橋(2年)、小澤(1年)
【他の候補】河村(4年)
若手・新戦力】櫛田(1年)、加藤(1年)
 <9・10区>
【経験者】村上(3年)
【志願者】長倉(3年)、坂井(3年)、杉本(1年)
【他の候補】金橋(2年)、加藤(1年)

 シード権獲得に向けた正念場。求められる事が多い中でどれだけ応えられるか
 候補としては、経験者の村上(3年)、箱根駅伝予選会で好走した金橋(2年)、小澤(1年)、櫛田(1年)、上尾ハーフで好走した加藤(1年)といった実力者や今季勢いのある若手が多く候補に並びます。
 ここ数年、このエリアは全員が区間2桁順位という事が続いているため、まずは1人でも多く実力をしっかり発揮する走りが出来る事が求められます。そうすれば自然と区間1桁順位は狙えると思います。
 そして前回大会の反省を加えると、シード権ラインでの鍔迫り合いにも気を付けたいです。このラインで「シード圏に入る」事を意識した走りになるとペースを乱されることが多く本来の力を発揮できなくなる現象が前回大会で見受けられました。終盤戦でなければシード権ライン近くでは極力冷静な走りを意識づけたいところです。



 <予想目標>

 【 シード権獲得 

 若手主体のチームが軌道に乗りつつある中、シード権獲得で低迷に終止符を
 ここ何年かは低迷の末に箱根駅伝の出場権を逃したりと苦しい時期が続きました。そこから心機一転、若手主体のチームに切り替えた前回は箱根でも終盤までシード権争いを繰り広げるチーム力にまで戻し、今季の戦いぶりを見てもそこからさらにV字軌道での回復も期待できるレベルとなっています。シード圏付近での戦いであったりエースの2区や山の5区などまだまだコツを掴み切れていない要素もありますが、そこを1つずつクリアしながらシード権を掴み低迷期に終止符を打ちたいところです。

 ※こちらは、管理人がチームの出走選手のうち6~7割の選手が力を発揮できた場合を目安とした予想目標です。選手のほとんどが高パフォーマンスを見せたりブレイクする選手が出た場合は、予想目標より上に行く可能性は充分にあります。



「箱根駅伝エントリー、区間起用の傾向」シリーズ

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