12月10日に箱根駅伝のエントリー選手16人が発表されました。
ここでは各大学ごとに
・16人のメンバーと選手ごとの簡単な今季の内容
・10区間を4つの区分に分けて、各区分ごとの主な候補選手や傾向など

をご紹介していきます。

今回は箱根駅伝予選会7位の日本大学です。



【日本大学】

 19箱根駅伝:14位
 箱根駅伝予選会:7位

 主な選手一覧はこちら。
 
http://gakusei-ld-kansoku.blog.jp/archives/19285857.html



 <箱根駅伝・エントリー選手>
※出走した大会の記号説明
<箱根予>:箱根駅伝予選会
<全日予>:全日本大学駅伝予選
<19箱根>:2019年箱根駅伝(前回大会)
※※タイムは原則2019年の主な記録。トラックに関しては10000mの内容が奮わない場合5000mを採用する場合があります
ハーフ(★はハーフ以外の距離)/10000m(★は5000m)

 廣田全規(4年) <箱根予><全日予>
65分42秒/28分58秒33
 金子智哉(4年) <箱根予><全日予>
66分05秒/29分53秒22
 松木之衣(4年) <箱根予><19箱根>
65分24秒/29分48秒84
 横山徹(3年) <箱根予><全日予><19箱根>
64分19秒/28分44秒31
 武田悠太郎(3年) <箱根予><全日予><19箱根>
63分58秒/29分03秒91
 野田啓太(3年) <箱根予><全日予><19箱根>
★66分22秒(21.4km)/29分07秒48
 宮﨑佑喜(3年) <19箱根>
63分53秒/★15分01秒67
 橋口大希(2年) <箱根予>
65分43秒/29分35秒68
 山本起弘(2年)
65分56秒/30分32秒35
 疋田和直(2年)
65分04秒/29分39秒62
 C・ドゥング(1年) <箱根予><全日予>
62分12秒/28分12秒34
 樋口翔太(1年) <箱根予>
64分33秒/28分43秒88
 八木志樹(1年) <箱根予>
68分41秒/29分51秒57
 松岡竜矢(1年)
64分57秒/29分11秒82
 若山岳(1年)
65分39秒/29分24秒90
 岩城亮介(1年)
 ― /29分12秒69

――― 主なエントリー漏れ ―――

 阿部涼(4年) <19箱根>
63分54秒/29分47秒63
 小林陸大(3年) <箱根予><全日予>
64分58秒/29分59秒45
 高橋佐介(3年)
65分16秒/★14分35秒28
 大倉真亜玖(2年) <箱根予>
65分15秒/ ― 
 鈴木康平(2年) <全日予><19箱根>
66分46秒/30分23秒97



 <起用区間の関連情報>

 <補足説明>
【経験者】:過去に該当区間を走ったエントリー選手 
【志願者】:箱根駅伝ガイド(陸上競技マガジン増刊)の選手アンケートの回答
【他の候補】:箱根駅伝ガイドの区間予想や、駅伝ブログやSNSで目にした区間予想など(一部管理人の予想が入る場合もあります)
【総合力型選手】:ハーフ、10000m共にチーム上位となる選手。2区の候補に挙がります。
【スピード型選手】:トラックの結果(特に10000m)が優秀な選手。1~4区、6区の候補に挙がります。
【スタミナ型選手】:ハーフの結果に優れた選手。9区・10区の候補に挙がります。
若手・新戦力】:若手の選手や今季伸びてきた選手など、箱根初出走となる選手。7区・8区候補に挙がります。
 ※選手が重複する場合は、省略しています

――― 花の2区 ――
【他の候補】ドゥング(1年)
【総合力型選手】横山(3年)、武田(3年)、樋口(1年)

 新留学生エースの起用が濃厚。予選会以上の快走でチームに勢いを
 2区は新たな留学生エースのドゥングが起用濃厚です。先代エース・ワンブィの後釜として実業団経由という異例のケースで入学。ハーフなど長い距離に強みがあり、箱根駅伝予選会でも個人4位としっかりとリードを稼ぎました。
 自己ベストは今年3月の立川ハーフでマークしており、冬のレースとなる箱根本戦では予選会以上の走りが期待できます。予選会でドゥングより先着したR・ヴィンセント(国士舘大)やY・K・ヴィンセント(東京国際大)、シード勢ではR・レメティキ(拓殖大)や相澤(東洋大)といった強豪ランナーを相手に区間賞に挑みます。

―― 往路主要区間(1区、3区、4区) ―――
 <1区>
【経験者】横山(3年)
【志願者】橋口(2年)、八木(1年)
 <3区>
【経験者】野田(3年)
【志願者】樋口(1年)
 <4区>
【経験者】武田(3年)
 <1・3・4区共通>
【スピード型選手】廣田(4年)、松岡(1年)

 スピードランナーは充分。3~4区の流れ維持が勝負のポイント
 スピード勝負となるこのエリアは、経験者や期待の新星が候補に挙がっています。
 現状では1区は前回1区の横山(3年)の続投、3区にはニューカマーの樋口(1年)、4区には前回4区で好走した武田(3年)の続投が可能性が高そうです。
 3人とも予選会では個人50位以内でチーム2~4番手の稼ぎ役となり、スピード面でも10000mが28分40秒台~29分00秒台と申し分ありません。
 近年1区と3区は苦戦傾向で、2区で留学生エースが作る勢いを充分に活かす流れが作れていません。総合力と経験をしっかり備えた選手でシード権獲得の原動力となりたいところです。


―― 山区間(5区、6区) ―――
 <5区>
【志願者】廣田(4年)、ドゥング(1年)、若山(1年)
【他の候補】疋田(2年)
 <6区>
【経験者】宮﨑(3年)
【志願者】山本(2年)、岩城(1年)

 新たな適性者を見つけたい5区、宮﨑の成長に期待がかかる6区
 5区は前回経験者の鈴木(2年)がエントリー漏れとなり新たな候補探しとなっています。候補として挙がるのは今季復活してチームに貢献し28分台ランナーとなった廣田(4年)、山への適性が期待される疋田(2年)、秋に力を伸ばし5区志望の若山(1年)、といった選手です。シード圏のためには、まずは現状の距離の大学記録である74分24秒は越えていきたいでしょう。
 そして6区は宮﨑(3年)の続投が最も可能性が高そうです。夏までは調子が上がらない時期もあって予選会も欠場しましたが、11月上尾ハーフで63分53秒の激走を見せてその不安を払拭。箱根駅伝のメンバー入りと共に6区の大学記録更新(60分20秒)など大きな期待がかかる存在となりました。

―― 復路主要区間(7区~10区) ――
 <7・8区>
【経験者】松木(4年)
【志願者】松岡(1年)
若手・新戦力】橋口(2年)、山本(2年)、八木(1年)、
        若山(1年)、岩城(1年)
 <9・10区>
【経験者】金子(4年)
【志願者】宮﨑(3年)
【スタミナ型選手】宮﨑(3年)、松岡(1年)

 近年苦戦の多いエリア。経験者を中心に区間中位以上を目指す
 主な候補には松木(4年)、金子(4年)といった経験者と今季力を伸ばしている1年生が挙がっています。シード権獲得に向け特に障害となりそうなのが23km区間の9区・10区。近年この区間は区間下位となる事も多く苦戦が続いており、前回もスタミナ面で急成長した阿部(4年)を投入するも思うように力を発揮できずに苦しむなど、一筋縄ではいかないエリアとなっています。
 さらに、今回はその阿部がエントリー漏れ。候補に挙がる選手もそこまでスタミナ自慢という陣容ではないため、調整に懸かる部分はかなり大きいです。なんとか流れを維持する繋ぎを見せたいです。



 <予想目標>

 【 シード権獲得 

 復路にやや不安を感じる面も。シード権争いに喰らいついていきたい
 前々回は予選会敗退、前回は予選免除での出場だった事もあり、今回3年ぶりに箱根駅伝予選会を突破し「箱根に挑む力がある」との自信を得て本戦に挑みます。往路と山の区間は経験者を中心に充分見込みのある陣容になった一方で、復路は戦力として期待度が高かった阿部(4年)、小林(3年)といった選手が故障などでエントリー漏れとなり一抹の不安があります。
 調整を軸に近年苦戦傾向の復路で殻を破る走りを見せれば、往路の勢いと合わせてシード権まで手が届くのではないでしょうか。

 ※こちらは、管理人がチームの出走選手のうち6~7割の選手が力を発揮できた場合を目安とした予想目標です。選手のほとんどが高パフォーマンスを見せたりブレイクする選手が出た場合は、予想目標より上に行く可能性は充分にあります。



「箱根駅伝エントリー、区間起用の傾向」シリーズ

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