箱根駅伝予選会に向けての応援記事という形で、個人的に箱根駅伝予選会で見てみたいと思う選手をピックアップしてご紹介してまいります。

Part6ではこれまでの記事でご紹介していない大学から、順位の大幅ジャンプアップや関東学生連合争いに加わりそうな期待がかかる選手を選出してご紹介いたします。

<ご紹介する選手一覧>

 新田颯(育英大学・2年)
 諸星颯大(育英大学・2年)
 山形祥貴(芝浦工業大学・4年)
 松川雅虎(芝浦工業大学・2年)
 小林飛斗(芝浦工業大学・2年)
 藤本能有(東京理科大学・3年)
 丸山翔太郎(東京理科大学・3年)
 佐々木海(一橋大学・4年)
 大久保友貴(帝京平成大学・3年)
 塩田匠(東京工業大学大学院・M2年)
 石澤由祐(高崎経済大学・4年)
 小川孝代(高崎経済大学・3年)




【その他の大学のピックアップ選手

 新田颯(育英大・2年)  19箱根予選:339位
 65分56秒/30分25秒55/14分48秒29(18年11月)
 初出場の前回の箱根駅伝予選会は、300位台前半のキープが精一杯という内容でした。ですがチームには関東学生連合で箱根を走るエース・外山選手の存在もあって良い流れが出来ており、新田選手もその冬には10000mで30分29秒67をマーク。さらに年明けにはハーフも65分台に突入し、予選会でジャンプアップを果たす下準備が整いつつあります。今季も9月には記録会の10000mで単独走を含む展開の中で自己ベストを更新。予選会に向け勢いが増しています。

 諸星颯大(育英大・2年)  19箱根予選:314位
 66分36秒/30分41秒10/14分56秒38
 前回の箱根駅伝予選会では300位台前半の内容でしたが、暑さの中でも後半イーブンペースの走りをしておりコツを掴みかけています。そして秋以降はチームの良い流れに乗って5000m・10000m・ハーフ全てで自己ベストを更新。特にハーフは2度のレースを経て3分半タイムを更新しました。今季は7月や9月の競技会に出ていますがまだ調子を上げきれない様子。昨季の勢いのある時の状態に戻していければ、エースに続く存在となる期待の持てる選手です。

 山形祥貴(芝浦工業大・4年)  19箱根予選:375位
 68分46秒(19年7月)/30分46秒14/14分54秒77
 前回の箱根駅伝予選会では暑さに苦しみ中盤から失速してしまい、夏場のハーフの経験を活かせない結果となりました。ですが、そこからスピードの強化に取り組んでいくと、大会自粛期間明けに5000mで14分台、10000mで30分台のタイムをマーク。予選会を戦うためのスピードがついてきました。もともと夏場のハーフで68分台を出せるスタミナもあるので、3度目となる予選会で関東学生連合争いに加わる位置を狙います。

 松川雅虎(芝浦工業大・2年)  19箱根予選:323位
 67分35秒/30分10秒30/14分31秒45
 1年目からトラックを中心に力を発揮している期待の選手です。5000mは芝浦工業大記録保持者となっているほか、10000mも大学の記録更新を射程圏に捉えています。そして神奈川マラソンで67分台をマークした事で課題のスタミナ面も前進しています。暑さに苦しみほろ苦デビューとなった前回の予選会からどれだけ走りを進化させてくるかには要注目です。

 小林飛斗(芝浦工業大・2年)  19箱根予選:366位
 71分57秒/30分27秒66/14分40秒25
 トラックでは同期の松川選手に負けず劣らずの結果を出しています。特に予選会後に急激に10000mが進化していった姿には光るものを感じます。前回の予選会デビューでは10kmまでかなり慎重な入りでしたがそれでも終盤で崩れてしまい、ハーフの感覚は掴みきれませんでした。夏場の強化を中心にどこまでハーフの走りを改善できるかがジャンプアップの鍵となりそうです。

 藤本能有(東京理科大・3年)  19箱根予選:204位
 67分12秒/29分27秒94/14分27秒27
 トラックの長距離種目で東京理科大記録を次々と更新しており、2年生の時点で東京理科大のエースの座に就いています。5000m・10000mの水準は予選会上位チームの選手にも迫るレベルですが、一方でハーフではまだ後半のペース維持に課題を抱えています。ですが、前半のスピードを軸にしていけばその部分をフォローすることも可能で、また今季に課題そのものを克服できていれば今回の予選会で一気に2桁順位を狙う事も可能となるでしょう。

 丸山翔太郎(東京理科大・3年)  19箱根予選:301位
 66分55秒/30分53秒89/14分40秒10
 前回の箱根駅伝予選会は300位前後をキープする内容でした。ただ、予選会ではチーム2番手の結果であり、さらにその後10000mで30分台、ハーフで66分台に突入した事で一気に藤本選手に続く上位を狙える期待の存在となっています。予選会の内容から見るとペース維持能力は備わっているので、昨季急成長したトラックでのスピードをハーフの走り方に落とし込めれば関東学生連合争いの位置も見えてくるのではないでしょうか。

 佐々木海(一橋大・4年)  19箱根予選:341位
 67分58秒/31分48秒06/15分32秒01
 1年生時から予選会に出場し、絶えずチーム内では上位の結果を出しています。トラックのスピードはそこまで高くないですが後半も崩れないペース維持力を武器にハーフを戦っています。そして、今年2月の神奈川マラソンでは67分台をマーク。10kmを10000mの自己ベストと同じペースで走った上での記録なので、ハーフの走りに大きな進化が期待されます。大学ラストイヤーの予選会でどこまで上を目指せるかに注目です。

 大久保友貴(帝京平成大・3年)  19箱根予選:329位
 70分36秒/30分40秒23・30分10秒(非公認)/14分42秒33
 過去2度の予選会はいずれも300位台。ですが、この1年でスピード面が大きく伸びました。予選会後の競技会で10000m30分台をマークすると、今季は7月に5000mで14分42秒33をマーク。さらに、9月のMxKディスタンス10000mでは非公認ながらも30分10秒をマークしています。これまで出来なかった前半から前へ仕掛ける走りも可能となり、大きな走りの進化が期待されます。

 塩田匠(東京工業大大学院・M2年)  19箱根予選:186位
 66分53秒/30分28秒85/14分53秒93
 前回の箱根駅伝予選会は暑さの中で後半の走りを安定させたことで、東京工業大時代から挑戦してきた予選会で初めて200位切りを達成しています。学部生時代からスピードはある選手ですが、これまで高速レースの展開はやや苦手としているほか、大学院生の環境という時間のやりくりの難しさもあります。この2つのハードルを越えて、大学院生での箱根駅伝出走に期待したいです。

 石澤由祐(高崎経済大・4年)  19箱根予選:321位
 70分18秒/30分40秒13/14分46秒26
 前回の予選会はペースを意識して300位台前半。1年生時に500位台だった事を考えると確実に成長しています。そして、この1年でそのスピードが劇的に進化。10000mでは昨季と今季で30分40秒13を2度マークしてこれまでにないスピードと安定感を備えると、9月には5000mでも自己ベストを更新して高崎経済大記録も更新しました。後半の安定を意識しながら前半のペースを上げていけると、関東学生連合争いも見えてきます。

 小川孝代(高崎経済大・3年)  19箱根予選:DQ(8km時間オーバー)
 71分20秒(18年10月)/30分48秒69/14分46秒68
 1年生時の箱根駅伝予選会は300位台でしたが、前回はそれまで競技会にほとんど出られなかった事も影響して、制限時間での失格という結果に。ですがその悔しさをバネにこの1年で劇的な成長を遂げます。5000mはエースの石澤選手とほぼ互角のタイムをマークし、10000mは33分台だったところから単独走で30分台をマークするまでに力をつけました。満を持して挑む予選会で、どのような走りを見せてくれるでしょうか。



 【箱根駅伝予選会で見てみたい注目選手Pick up】

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